『偶然同じ』という奇跡は頻繁に起こるのか?

ポエム。
フロントエンドは事情が違いそうなので、バックエンドの話と捉えてください。

DRYの原則について調べるとたいてい出てくる『偶然同じ』処理に注意せよという話がいっぱい出てくる。
つまり、何かをまとめようとしたときにそれはまとめるべきではなく、『偶然同じ』処理な場合があると言う話だ。

この話自体にはもちろん完全同意なのだが、一方でこの考えを免罪符のように使ってないだろうか?

自分の作ってるプロダクトを思い浮かべてほしい。あなたのプロダクトには、この「たまたま『偶然同じ』だった」という奇跡が何個あるだろうか?(つまり、プロダクトコードにある重複コードの数だ。)

「世の中って奇跡にあふれてるんだなぁ」みたいな考え方になることもできるが、僕はどちらかというと「これは本当に奇跡なんだろうか?」と疑うようにしている。
そしてじっくりと考えてみると、「『偶然同じ』処理だった」ではなく「抽象化に失敗していた」というケースが多い。
抽象度をひとつ上げて考えたり、リフレーミングしてみると解決できたりする。
またはそれがドメインに由来するものなら、ドメイン知識を持っている人と議論したほうが良いかもしれない。ドメイン知識を蒸留できるチャンスだ。

ということで、「『偶然同じ』処理には気をつけよう。それが本当に『偶然同じ』なのか、抽象化の失敗なのかはしっかりと考えたほうがいい。」というのを最近思っている。